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ようこそ、イングランド啓蒙研究会のウェブサイトへ。 このウェブサイトは、17世紀イングランド発祥の啓蒙思想の研究および、この啓蒙運動のヨーロッパ/北米/日本への伝播・発展についての研究を促進し、広く発信することを目的としています。 従来の哲学/政治学/経済学/宗教思想とい...

2020年1月11日

第11回研究会の報告

第11回イングランド啓蒙研究会

2019/12/28 福岡大学

 今回の研究会では、各自の近況について報告した後、 (1) M. Goldie 1999, Introduction of The Reception of Locke’s Politics, in Goldie ed., The Reception of Locke’s Politics: From the 1690s to the 1830s, vol. 1, Pickering & Chatto 及び、 (2) W. Molyneux 1698, The Case of Ireland being bound by Acts of Parliament in England, Stated, in Goldie ed. 1999, The Reception of Locke’s Politics, vol. 1 について議論を行った(報告者:柏崎)。

 (1) では、思想史研究におけるロックの位置づけ(脱中心化と再中心化)について、ゴルディの議論を確認した上で、ロック自身の意図(執筆・出版を問わず)とは必ずしも一致しない受容の在り方(後世への影響)の多面性・多様性ついて、議論が行われた。

 (2) では、モリヌーが同著作で論じる6つの論点のうち、4つの論点(の途中まで)を取り上げ、『統治二論』の議論がどのように援用されているのかを中心に検討を行った。より具体的には、アイルランド議会の独立性が、ロックの契約論(同意、合意、権利、義務、といった概念)に即してどのように正当化されているのか、モリヌーの議論を検討した。

 最後に、今後の研究会の日程・内容、海外研究者の招聘計画、書評論文の執筆等について、打ち合わせを行った。