2024年3月6日

第34回研究会の報告

第34回イングランド啓蒙研究会

2024/03/03 国際基督教大学 トロイヤー記念アーツ・サイエンス館

 

報告者  柏崎正憲(早稲田大学ほか非常勤)、青木滋之(中央大学)

 

 今回は、出版に向けて準備している『啓蒙主義に先立つ啓蒙』の序論、第一部の小序についての検討を行った。序論では、1.イングランドに啓蒙はあったか、1.1イングランド啓蒙の回顧的発見、1.2啓蒙主義と複数形の啓蒙、1.3啓蒙主義に先立つ啓蒙、の箇所を通覧した上で、参加メンバーから様々な議論や提案がなされた。第一部の小序は、キーワードである「実験性・経験性」をめぐる原稿が読まれたあと、同様にメンバーから様々な指摘があった。

 序論については、「冒頭にサマリーを入れたらどうか」「もっとスリムにしたらどうか。また、登場する論者が多いので、相関図を入れた方がよい」といった指摘がなされたほか、第一部小序については、「ベーコンの経験主義批判はロックの経験主義と整合的なのか」や、「実験性から経験性へのつながりが不明瞭だ」といった指摘がなされた。

 これらの指摘や批判をふまえ、原稿を推敲した上で完全原稿を揃える日程を確認し、具体的にどの出版社に掛け合うかといった話にまで、話題は及んだ。


 会場となったICUのトロイヤー記念アーツ・サイエンス館は完成されたばかりで、モダンなつくりの素敵な建物でした。また、ここで集まって研究会を行いたいです!