2020年12月22日

第17回研究会の報告

  

第17回イングランド啓蒙研究会 

2020/12/21 オンライン

 第17回研究会では、この研究会の母体となっている科研費基盤B「イングラン
ド啓蒙への学際的アプローチ ―「開かれた理性」の復権を目指して」の成果発
表論文集について、各メンバーから、担当したい章の簡単な構想発表を
行った。これまでの研究会での読書会や、学会発表に基づくものも見られた。

  • イングランド啓蒙における自然権概念の意義
  • ロックの労働観とシティズンシップ
  • ロックとヴォールテールの寛容論
  • ホッブズによる学問(science)としての道徳哲学とイングランド啓蒙
  • 17世紀から18世紀にかけてのイギリスにおける理性概念の一断面
  • 契約論と反契約論 ―ロックとフィルマーを中心に―
  • ジョン・ロックの自由論改訂と啓蒙の人間像
  • 『人間知性論』初版(1690年)刊行後のロック哲学の展開に見られる教育論の基底
  • ロックとトーランド―理性にもとづく聖書解釈の同時代的な意味を中心に―
  • イングランド実験哲学の流れ ―王立協会、知識論、アイルランドへの影響


 また、上記のような多領域に跨る論文集を編集していくにあたっての、方針に
ついても議論された。1.分野(政治、倫理、科学、哲学、…)からアプローチす
るのか、2.コンセプト(公共性、自律性、寛容、…)から迫るのか、3.国(地
域)からアプローチするのか。これらのうち、2.が良いのではないか、ただし
編集にあたっては1.も併用したらどうか、といった議論が行われた。