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ようこそ、イングランド啓蒙研究会のウェブサイトへ。 このウェブサイトは、17世紀イングランド発祥の啓蒙思想の研究および、この啓蒙運動のヨーロッパ/北米/日本への伝播・発展についての研究を促進し、広く発信することを目的としています。 従来の哲学/政治学/経済学/宗教思想とい...

2021年6月1日

第19回研究会の報告

  

第19回イングランド啓蒙研究会

2021/2/28 オンライン

 第19回研究会では、前回に引き続き、イングランド啓蒙を理解する上でも重要なフランシス・ハチスンの『美と徳の観念の起源』「第一論文」の報告と検討がなされた。

 ハチスンにとっては「多様性を伴う均一性」に美を見出す感覚は生得的なものだとされるが、この美的感覚が一般的な基準となるかが議論された。ロックにおいて美の多様な嗜好は習慣や教育によって形成されるとされるが、ハチスンは美の対象の好みが多様であることを認めつつ、美の感覚は均一で内在的なものだとみなす。

 美的感覚の生得性・内在性を支える神の存在と性質についても議論のテーマとなった。